カナかな団の躁鬱

つまるところ、日記BBSの過去ログです。各記事の見出し部分のナンバーは記事個別表示のアンカーとなっています。



日記

781 引っ越しました。

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年03月04日 21時30分

というわけで、引っ越しました。

新しい URL は、

になります。

さあ、ブックマークを書き換えろ。<!-- 当面は、リダイレクトしときますけど -->

782 AboutWorks.com

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年03月05日 03時04分

404 とか 403 のエラードキュメントを置きました。

AboutWorks.com ってドメインなんですけど、本当は汎用 jp ドメインが欲しかったんですが、ちと維持費が高かったので、ドットコムで諦めました。kanakana.org なんてのも好かったかなー。

月々 \250 のサーバーなのに、色々使えて嬉しいな。アクセスログが 1 日単位なのを、1 週間単位に変えてくれると有り難いんですが、最近はアクセス解析なんて、ほとんどしてないので、どーでもいーか。

はてなアンテナに、新旧 URL 両方登録してみたんですけど、なぜか旧 URL の方は更新されたのに、新 URL の方は更新されてませんね。はてなアンテナは、リダイレクト先まで見に行くんですね、えらい。

しつこく告知。【カナかな団の躁鬱_Preview 】は新しい URL になりました。新 URL は、http://www.AboutWorks.com/shokodei/diary/picobbs/ になります。たぶん、金が許す限りはリダイレクトしとくので、面倒なら、ブックマーク等はそのままでもなんとかなるでしょー。その他、【 Shock-O-Day!! 】内の各リソースは、以前のままのディレクトリ構造を保っていますので、ドメイン部分だけを書き換えれば、新 URL になりますが、気にしなくてもいーです。

783 おばちゃん自転車(オバチャリ)の科学

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年03月05日 12時31分

おばちゃんのライドする自転車、略してオバチャリであります。

語り尽くされた法則なのだけど、すれ違うオバチャリは何故、 10 人が 10 人、こっちが避けた方向へわざわざ吸い寄せられるように向かってくるのだろう。そうしてぶつかりそうになると、必ずチャリから飛び降りる。ぶつかりそうになったわけでもなく、ただすれ違うだけでも必ず飛び降りる。ジャマだ。どけ。飛び降りれば速度が一瞬でゼロになり、あらゆる万難を排せるとでも思っているかのようだ。思考停止あるいは判断丸投げでは危険回避なぞ不可能である事を知れ。1 秒先 2 秒先を読む判断力を持てオバハン共。

扨、今さらですけど、オバチャリの科学を考えてみましょう。

こっちが避けた方向へわざわざ吸い寄せられるように向かってくる 現象、それは、すばり『対象物注視によるグラビティ効果』です。

二輪に乗るライダーの多くは経験したことがあるかもしれませんが、行ってはイケナイ方向へマシンが進むことがあります。あの穴ぼこは避けようとか、ガードレールが切れてて危ないなー、などと考えてると、穴ぼこやガードレールの切れ目に向かって吸い寄せられるようにマシンが進んでいくのです。これが、『対象物注視によるグラビティ効果』です。<!-- 楠みちはる作『あいつとララバイ』、北海道での死神ライダー赤木とのバトルを思い出そう。-->

サーキット等を走行する場合、特にコーナリング中は、漠然と辺りを見るのではなくて、意識して進みたい方向を見るようにすると、スムースに走れるようになる、とよく言われます。実は二輪に限らず四輪でもそうなんですが、マシンは目線の方向へ進む特性を持っています。特にライダーの挙動に敏感な二輪は、それが顕著になります。

つまり、避けようと思った穴ぼこに吸い寄せられるのは、それを注視してしまったためであり、特性に従い、マシンはその方向へ進むからであります。

オバチャリの急襲を受けたありみか氏の状況に当て嵌めてみましょう。

まず、おばちゃんがありみか氏を発見。ぶつかってはイケナイと思うあまり、ありみか氏を注視します。この時点で、オバチャリは『対象物注視によるグラビティ効果』の罠に陥っているのですが、ありみか氏、気を利かして走路を譲ります。対象物が動いたと認識したオバチャリは、さらに注視してしまいます。ますますグラビティは強くなり、オバチャリは、氏に吸い寄せられていきます。

多くの場合、オバチャリは、走行速度が低く、慣性や車輪の回転によるジャイロ効果がもたらす直進安定性が期待できません。しかも、危険回避のためオバチャリは、さらに速度を落としますので、直進安定性は著しく下がっています。加えて、ダイコンという重量物を搭載しているため、重心は極めて高い部位に位置し、さらに悪いことに、そのダイコンは、操縦安定性に激しく関与するハンドル部分である前カゴに搭載されているため、オバチャリは、ライダーであるおばちゃんの挙動に、強烈に敏感なものになっているのです。

そういう状況下で、ありみか氏を避けることを最重要命題と考えたおばちゃんは、氏を注視してしまい、著しくライダーの挙動に敏感になっているオバチャリは、『対象物注視によるグラビティ効果』を最大限に発揮することとなってしまいます。よって、氏が避ける方向へと、吸い寄せられるように突進してくることとなります。

そして、衝突を避けるため、おばちゃんはオバチャリを停止させようとします。

ところが、おばちゃんは、高重心位置のオバチャリを、サドルに着座したまま支えることが出来ません。倒れ込みに敏感(車体の傾きに重力加速度が働く)なため、直立位置を保持できないのです。そこで、チャリのサイドに立ち、チャリを身体側に傾かせることにより、チャリの直立姿勢を保持することとなります。つまり身体をチャリの支え棒とするわけです。よって、おばちゃんはチャリから飛び降りることとなるのです。

おばちゃんは、思考停止しているわけではなく、おばちゃんなりに未来予測をし、回避しなければと思うあまり、突進してくるという、現代の悲劇なんですね。これを避ける方法ですが、今のところ、おばちゃんに注視されない、という手段しかありません。目立たぬよう周辺物に溶け込むくらいしか、対策はないようです。

<!-- なんて嘘っぽい科学なんでございましょう、おーほほほほ。-->

784 初心者にマークアップをどう教えるか

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年03月09日 20時05分

UA のデフォルト CSS を外し初心者の正しい理解を幇助する

うーん。というか、初心者には、ブラウザで確認させないってのは、駄目なんですか。

その、なんつーか、論理構造と見栄え(マークアップとスタイル)を、一緒くたに教えちゃうと、結局、罠に陥りやすいのではないかと。

とにかく、『始めにマークアップありき』ってことで。

785 専門家は個人の責任で情報発信するな

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年03月10日 02時55分

なんてことはない、「看板背負って馬鹿やってるんじゃないよ」ってのが基本理念だと思いました。

なんの話かというと、【備忘録2004年02月/趣味のWebデザイン】の下旬あたりから、【備忘録2004年03月/趣味のWebデザイン】の上旬あたりまでを賑わしている『専門家は個人の責任で情報発信するな』ってやつなんですが。

徳保氏は、馬鹿をやらない為に、看板を利用しよう(つまり看板背負っていることを自覚しよう)ってな事を言っていたわけ(要約し過ぎ!)で、それに対し野嵜氏は暗黒日記で、「既に看板背負って馬鹿やっちまってるんだから、そういう人に今さら『看板を利用しよう』みたいな事言ったってナンセンス」で、「看板側が積極的に規制しなければ無意味」とコメント(要約し過ぎかも)してます。つまり、目覚まし時計かけたって、起きない奴は起きないよ、遅刻させない為には、会社で寝起きさせなきゃ駄目ぢゃんって感じですか。

まあ、つきつめれば、看板に傷がつくような事はするなよ、って一般的な話なんで、逆に言うと堂々と勤務先や所属先を公表しつつ、電波な事を書くのはやめた方がいいよ、という風にとれるのですが、それより徳保氏が言う「組織」つまり『看板』とは、どのへんまで広がるのかが、興味深いところ。

私は精々所属する企業あたりまでだと思うのですが、徳保氏は、業界まで範囲を広げてしまったあたり、そりゃ墓穴を掘りそうだなあとか思ったり。徳保氏は、趣味で語っているから、(実生活の専門分野や勤務先は除いて)どの看板にも属していないつもりかも知れませんが、業界まで広げちゃうと、趣味の人も勘定に入ってしまうような気がするのですよ。

そもそも、徳保氏は【Folio】という web magazine に【 " いろは " の先の CSS】という記事を連載しているわけで、プロ或いは専門家ではないのかもしれませんが、趣味の人という言い訳が成立するような立場でもないと思われ、もう充分に業界の人と言われても仕方無い気もしますし。

で、『看板』とは業界まで含むものだとすると、徳保氏はいったい誰にチェックしてもらえばいいのかって話になっちゃうのです。まあ、徳保氏が、業界にとって電波な言動をすることは無いと思いますけれど、首尾一貫しないところに特徴があったりするのは、業界にとってはマズイってことにならないんでしょうか、心配です。

というか、例えば『趣味の園芸』に出てくる先生は、趣味の人では無く、園芸の業界人或いはそれに近い人なので、『趣味の Web デザイン』なんてタイトルだったら、制作者が Web デザイナーとかそれに近いものだと思われても仕方無いような……。

とかなんとか、全体を好く見通せていないので、感想ってことにしといてください。アゥア。

786 初心者にマークアップをどう教えるか 2

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年03月10日 05時16分

どうして正しい HTML 、或いは正しいマークアップをしなきゃならないの?と尋ねられた時、『妥当なマークアップを施さなくてはならない最大の理由は、それが妥当だからである』という回答以外の回答は、現状あまり意味がありません。

実質、現在 web 上にあるリソースの多くは、妥当ではないマークアップを施されてたりしますが、一般に流通している web ブラウザで、それを利用している閲覧者にとっては、さほど問題にはなりません。問題になるのは、スクリプトのバグだったり、CSS のバグだったりします。

逆に、妥当なマークアップが施してあるリソースのメリットはと問われれば、──例えば、ウチのリソースは概ね妥当なマークアップになっているわけですが、その恩恵に与れる利用者は、おそらく、常時ユーザースタイルシートを利用している徳保氏ぐらいのものでしょう── 現段階では、利用者にとってほとんどメリットは無いと答えざるをえません。

確かに、妥当なマークアップが施されたリソースは、実はかなりユニバーサルなものなのですが、現状それを利用するにあたって、一般的な利用方法を考えると、利用者にとって取り立ててメリットとなるものでは無いということです。

制作者にとってのメリットを考えた場合でも、同様です。妥当なマークアップを施されていれば、スタイルシートによって、サイト全体の視覚整形を管理しやすいといったことも言われますが、妥当で無くても規則的でさえあれば( DIV 厨、SPAN 厨であろうと)、それは可能ですし、『赤くしたいから赤くする』『大きくしたいから大きくする』といった観点から『デザイン 』を施す人にとっては、文書構造など、どうでもよい話であって、むしろ直感的なクラス名の羅列の方が扱いやすかったりするかもしれません。

駄目ではないでしょうけど、相手の多くは恐らく HyperText Markup Language を勉強したい人ではなくウェブサイトを作りたい人でしょうから、現実的に、ブラウザでの表示確認なしに理論だけを教えるのは難しいのではないでしょうか。一番避けたいのは「論理とか表現とかわけわかんねぇよ。やめたやめた!」と、正しく学ぶことを放棄されることです。理解を早め・やる気を維持させるために、HTML (論理構造) と CSS (見栄え) の同時進行はある程度必要だと思います。

HyperText Markup Language を勉強したい人 は、妥当なマークアップを学ぶことが出来るでしょう。しかし、とにかく ウェブサイトを作りたい人 は、前記の観点から『デザイン』したがる人でしょうし、正直言って、 論理とか表現とかわけわかんねぇよ。やめたやめた! の人ですから、妥当なマークアップを理解するのは、まず困難です。 ウェブサイトを作りたい人 にとって、夢を実現させるには、h1 とか p とか ul とか複雑な要素を適材適所にマークアップする方法を学ぶより、DIV と SPAN だけ覚えて、CSS で見栄えをなんとかする方が遥かに簡単なのです。つまり、 HTML (論理構造) と CSS (見栄え) の同時進行 は、教える側の思惑とは裏腹に、教えられる側では、早々に HTML (論理構造) を切り捨てて、CSS (見栄え) に比重を置いて進行していく動機づけになると予想されます。故に、出来れば、マークアップのお勉強の時間には、Web ブラウザでの確認作業は行わせない方が好いのではないかと思うのです。マークアップの正否は、Web ブラウザでの視覚整形とは何の関係も無く、文書の意味を正しく捉えられているかどうかに拠ります。学習成果を見るのには、精々例文を正しくマークアップ出来ているかどうかといった、比較確認作業程度で好いのではないかと。

扨、今後、制作者の間にスタイルシートは広く浸透していくことでしょうけれど、そのリソースに、妥当なマークアップは遅々として施されないであろうと思われます。スタイルシートは便利なものとして認識されますが、妥当なマークアップには(それが妥当であること以外)何の魅力も無いからです。

しかし、妥当なマークアップを施されたリソースは、ユニバーサルであり、可能性が、未来があります(と思いたいです)。これを捨て去るには、非常に惜しいものがあります。

そこで、ウェブサイトを作るには、マークアップを施されたリソースが必要であることを解説し、マークアップするには、規則があることを教え、正しいものと正しくないものがあることを認識させます。それから、そのリソースの利用方法を教え、スタイルシートでの視覚整形などを解説します。とにかく、有無を言わさず HTML には作法が有ることを認識させることが先決です。その後不思議マークアッパーや DIV 厨になってしまったとしても、それが妥当では無いことを認識してさえいれば <!-- つまり罪悪感を持たせるわけだ! --> 、ひょっとしたらストリクトなマークアップをするようになるかもしれない、そこに望みを託すしかないのではないでしょうか。

まあ、極端な話、マークアップのお勉強を受け付けない人は、何をどうしても無駄なので、切り捨てるしか無いだろうし……。

というか、ブログ流行りの昨今、簡単にウェブサイトが作れるのに、今さらマークアップのお勉強なんて、需要が無いだろなあ。やっぱり、小学校の国語の時間に(Web サイト作成とはキッパリ切り離して)、マークアップの概念とか、教えて欲しいなあ。<!-- というか、『始めにマークアップありき』で教えられる対象となる初心者ってのは、今ウェブサイトを作りたい人じゃなくて、本当の初心者、将来作るかも知れない人、結局小学生あたりしかいないのかもー。 -->

787 初心者にマークアップをどう教えるか 3

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年03月10日 17時38分

『構造』だなんて、大袈裟な。

常日頃、法文や小難しい論文を作成していて、それらにマークアップを施したい、という人は、構造というものを理解しているので、妥当なマークアップを学習するのにやぶさかではありませんし、その能力もあります。こういう人にはトリッキーな作戦を使わなくても、学習させることが出来るでしょう。

そもそも作文(含む小論文)しか書いたことがない人間には、文書構造といわれてもピンとこないのではないかと思ったりしている。

さあ、作文(小論文なんていう高級なものは除く)しか書いたことがないような、初心者をどうするかですよ。しかし、ご安心ください。たぶん、そもそも作文しか書いたことがないような人は、複雑な構造を持つ原稿からホームページを作ろうなんて思わないからです(断言ッ)。

作文のように、シンプルかつリニアでフラットな原稿ですから、構造なんてものに悩まされる間でもなく、マークアップの基礎を習得できるのです。何より、マークアップの基本は、文書各部の意味付けであります。此処は見出し、其処は段落、此方は表、といった具合に。各々の関係は二の次で構いません。しかも何たって作文ですから、構造らしい構造もありません。精々『見出し』と『段落』のマークアップだけで終わります。極端な話、始めは『 h1 』と『 p 』だけ教えれば、事足りそうです。で、それから追々マークアップを完成させていくという手法を取ると。複雑な構造なんてものを考えるのは、ずーっと先の話でいいんじゃないでしょうか。

とにかく、いきなり『ホームページ』は作らせない。片鱗も見せない。順を追って、学習させていく。これしかないと思うのですが。<!-- んな、まどろっこしい教室なんかに参加しねーよ。っていう人は、どうやったって、学習しっこありませんから、放置するしかないと…… -->

788 初心者にマークアップをどう教えるか 4

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年03月12日 18時43分

なんですよ。自分を振り返ってみるのです。

その昔、何かの付録に『ホームページを作ろう〜 HTML は簡単』とかなんとかいう題の小冊子がついてまして、ああ簡単なら俺も作ろうかな、なんて思ったのが、コトの始まり。彼の小冊子をつらつら見てますと、タグなるものがたくさん出ておりまして、とても覚えきれねーや、と思ったのが最初の感想。

ほいで、お約束通り 文字の大きさを変えるには云々 ってな記述がありまして、<h1> や <font size="x"> を使うとか書いてありまして、うわ、もう覚えらんねー、なんで 2 通りも方法があるんだよー、面倒くせー、と思ったのが続いての感想。

で、一度も『メモ帳』なぞ、開くことなく挫折。

そんでも、『ホームページ』作りたい熱は、ちろちろと燃えていまして、聞くところによると、『ホームページ作成ソフト』なるものがあると言うじゃありませんか。これだー、ってんで『クラリス・ホームページ・プロ』とかいうものを購入。うっははー、便利。何も考えなくたって、ホームページが作れんじゃん。らくしょー。

たまに、ML とかで聞こえてくる「『作成ソフト』の吐き出す『ソース』は汚い」なんてセリフは、半ば無視。だいたいブラウザで見えりゃぁ良いワケで、『ソース』なんてワケ分からんものを閲覧してる奴ぁいねーよ馬鹿か、と思ったものです。

そのうち、『テーブルレイアウト』なるものを使うと、レイアウトが自由自在なんて話を聞き及びまして、早速実行。おー、かっくいー。

……って、思い返したら、こりゃ妥当なマークアップを心がけようなんてコトには、なりっこない気がしてきました。一番初めに、『見出し』と『段落』だけの簡単なマークアップでも教えてもらっていたら、状況は変わっていたかも知れませんが、とにかく『文字の大きさや色を変える』が念頭にあったので、マークアップの本当の意味なんて、思いもよらなかったのです。

それを思うと、『作成ソフト』を使って満足している人が、どうしてマークアップに気を使うようになるというのでしょう。そんなこと有り得ません。私だって、誰にも突っ込まれなきゃ、テーブルレイアウトの不思議マークアッパー全開のままだったことでしょうし。だって、見た目が全ての人にとって、『ソース』つまりマークアップが妥当かどうかなんて、さっぱり関係ないし、『ソース』とは、『作成ソフト』が自動的に生成する『保存ファイル』 ── ワードで作ったテキストファイルがワード以外のアプリで開けるなんてこと、夢にも思わなかったくらいだもん ── でしか有り得なかったのですから。

789 初心者にマークアップをどう教えるか 5

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年03月13日 03時46分

時代は流れて、『サイバースタジオ』なる『作成ソフト』が登場し、マカライクな UI でもてはやされる頃、Apple は危機的状況を迎え、クラリスはアポーに合併吸収。『ホームページプロ』は、バージョンアップされることなく、消滅。そして、GoLive は Adobe に買収され、『サイバースタジオ』は、『 Adobe GoLive 』として登場。Illustrator や Photoshop との連携を考えて、買いましたよ。

ここらへんに至って、ようやく、環境の差異による見た目の違いにぶち当たったワケですよ。Web の閲覧には Win IE を常用してたワケですが、Mac で善かれと思って作った『ホームページ』が、見づらかったり、意図通りでなかったり。特に、Win IE のフォントサイズ・大・中・小・最小の壁が、侭ならないもののひとつでしたが、こりゃ他人様はどー見えてんのさ、万人に等しく同じ画面見せるにはどーしたらヨカでっしゃろたい。

あやしげな解説本を読むと、テーブルには透明 gif の支え棒を仕込み、フォントサイズはスタイルシートで固定しろと書いて有りました。ふむふむ、ピクセル指定なら、Win でも Mac でも同サイズになるわけね。しかし、スタイルシートって何よ。お、『 GoLive 』には、そういう機能がついてるではないかッ。

が、しかし、意味わかんねー。マージンとかパディングとか何よ。とりあえず、スタイルシートを使うと、<SPAN> とか <DIV> が出てくるのは分かったけど、なんか上下左右で色々指定する項目もあるじゃん。駄目だ、挫折しそーだ……。

猛然と本屋へダッシュ、目ぼしい CSS の解説書を買い漁るカナかな団首領でありました。

790 初心者にマークアップをどう教えるか 6

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年03月18日 05時01分

えーと、なんだっけ。なんで、「初心者にマークアップをどう教えるか」って話が、自分史みたいになっちゃってるんですかー? まあ、いいか。

解説本を見るまで、スタイルシートを知らなかった、てなワケでもないのです。当時もマカだったので、MicroSoft の IE なんてクソ、当然のように NN4.x を常用していました。で、NN4.x ってのは、スタイルシート的な話になると、ご存知の通り、一番最初に制作者 CSS の恩恵から外される対象なワケでありまして、ヘンテコなホームページが世の中増えてきているなあ、などと感想を抱きつつ、どうも其処にはスタイルシートなるものが一枚噛んでいるらしい、なんてことから、その存在を──ボンヤリとながら──知ってはいたのです。

で、まあ、自分の常用するブラウザで、まともに解釈できないスタイルシートなぞ無用の長物でしかないし、見た目が全てなワケですから、論理構造がどーたらなんて、全く関心の無いトコロ。それでも、利用者全てに同じ『デザイン』を見せたい欲求から、本屋へダッシュ、CSS 解説書を買ってきましたよ、特に簡単そうな奴を。<!-- てのは、前回の話だ。 -->

パラパラ読んで、ふむふむ、やっぱり <DIV> とか <SPAN> で括って、それにスタイルを適用させるのか。単純です。安直です。例文がそうなっているのですから、そのまんま書き写しますし、『タグ』 2 種類で済むなら、覚えやすいので、他の要素なんか目もくれません、当然。で、<DIV class="right"> とか <DIV class="left"> が乱立する、『 DIV 厨』の誕生です。いやぁ、実は、スタイルが適用されるのは、<DIV> と <SPAN> だけだと思ってましたしー。そのころの名残は、【SV400S アバウト★ワークス】あたりにチラホラと散見することができます。

まあ、しかし、これで一端のスタイルシート使いだあ、見栄えとナンタラの分離だぜぇ、と思ってたわけですが、どうもそうでは無いらしいのです。論理構造とかいうものを現すようにマークアップするのが、正しい作法らしい。ナンタラというのは、『論理構造』とやらだったのです。

でも、<DIV> と <SPAN> 以外の『タグ』は、スタイルが適用出来ないんじゃないの? よしんば、それ以外の『タグ』を使ったとしても、文字が大きくなってしまったり、斜体になってしまったり、ヘンな余白が空いたり、ちっとも侭ならないじゃあないですか。こりゃ駄目じゃん、と思っていたら、実は全ての要素にプロパティーと値を指定出来るそうじゃないですか。青天の霹靂。なあんだ、それなら <DIV> と <SPAN> 以外の『タグ』を使ったっていいや。ま、折角だから、正しそうな『要素』としてマークアップしてやるか、という凄く消極的な理由で、現在のマークアップ方式に至るワケであります。

こうして振り返ってみると、『作成ソフト時代』、『作成ソフトによるテーブルレイアウト時代』、『 DIV 厨時代』、『妥当なマークアップと CSS 時代』に分かれますが、実は、どの時点でも(『見た目』或いは『見栄え』『デザイン』といった部類での)結果には満足しています。

思うに、次の時代に遷移していったのは、流行に乗っただけで、そういう類いの情報に接触しなければ、未だに最初の『作成ソフト時代』のままだったかもしれませんし、いやいや、実際のトコロ、『 DIV 厨時代』の前後には、『 Flash 時代』があって、思い通りの『デザイン』を全ての利用者に押し付けられるこの技術に傾き、当時、所謂『 W3C 原理主義者』が Web を賑わせていなければ、今頃は『オール Flash サイト』と化していたかもしれないのです。

つまるところ、『見た目』から『ホームページ作成』を始めた私にとって、見た目が全てであり、妥当なマークアップなど、なんのメリットも無かったりしたわけです。二次利用とか、何か複雑な処理によるセマンティックな話など、関係無いのです。それでも、妥当なマークアップを施す理由は、出鱈目でも同じ結果(見栄え)が得られるけれど、出鱈目よりは正しそうな方が好いじゃないか、程度の事だったのです。<!-- もちろん、細々とした他の理由や、格好よい理由もありますが。 -->

現状、『ホームページ作成』を念頭に置いてしまうと、初心者は、どうしたって『見た目』に走りがちです。というか、製作したものの結果を確認するのに、『ブラウザ』を使えば、その結果だけに関心が行きます。字が大きくてカッコワリー、此処は赤くしたいー、そういう欲求が先走ります。ところが、妥当なマークアップが、そういう欲求を満たすのに、直接的に役に立たない事を知れば、彼らは、もっと簡単な方法を選択することでしょう。

初心者に妥当なマークアップを教えるには、『ブラウザ』での表示結果と切り離すこと。これしかないと思うのです。ところが、『ブラウザ』での表示確認等が無いと、初心者の興味が続かず、しかし、表示確認させれば、『ホームページ』の『見た目』に心奪われ、そして、既に『ホームページ』の『見た目』に心奪われている初心者は、妥当なマークアップに興味を示さないのです。ああ、なんてこった。

結局、たぶん凄い遠回りをして、『ホームページ作成の初心者』を脱した頃、自ら理解しマークアップするようになるのを待つか、或いは、永遠に蚊帳の外か、どちらかなのかもしれません。まあ、中には奇特な人も居るでしょうが。

というか、見栄えと論理構造の分離を謳っているのに、その論理構造をマークアップしただけのものを『ブラウザ』で表示確認している時点で、無意味なんだろうな。『ブラウザ』での表示確認は、見栄えでしか有り得ないので。

というか、というか、妥当なマークアップの必要性を、『ホームページ』の『見た目』に心奪われている初心者に、どう説明するか、どうしたら納得させられるか、ってのは相変わらず重要なポイントだと思うけれど、未だに即寝返るような凄いメリットが無いってのは、弱いトコロだろうなぁ。

というか、全然纏まってないぞ。続くんだろうな。


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