カナかな団の躁鬱

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日記

614 HTML でマークアップすると……

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2003年02月28日 04時05分

HTML でマークアップされたテキストは、素のテキストに比べ、とりあえず 2 つの点でメリットがあります。ひとつは、再利用しやすくなること。もうひとつは、テキストを理解しやすくなることです。

再利用しやすいというのは、例えば、他のアプリケーションなどで、テキストを加工し直す場合の手間が減ることです。以前の【日本国憲法 】のように、条番号をゴシック体に、条文を明朝体で印刷したいという場合、きちんとマークアップされていれば、MS Word のスタイル機能を使って簡単に実現することが出来ます。

扨、もうひとつの、テキストを理解しやすくなるという点についてです。これは、上記内容の一部でありますが、つまるところ、視覚整形による理解の促進という点です(まあ、視覚に限ったものでもないのですが)。文字の大きさが均一で改行も無い、素のテキストよりも、UA により適当にレンダリングされたテキストの方が読みやすく、理解しやすくなるわけです。見出しは見出しらしく、本文は本文らしく、某かの整形をされていれば、理解促進されると。

UA が適当にレンダリングしてくれるのを願って、論理構造までを明示しようと、テキストの意味付け(マークアップ)を行っていると、より細分化した意味付けをしたくなります。そうなると、現状の HTML 4.01 や ISO/IEC 15445:2000 では、要素の種類が不足してきたり、同じテキストでも、いくつかの解釈により、違うマークアップになったりします。何だか、正しい手法なのに厳格ではないような気もします。それが HTML の限界でもあり、XML 登場の理由でもあるでしょう。しかし、厳格ではない故に、それこそが HTML 自身のメリットでもあります。

HTML は、大まかな意味付けしか考えていないので、制作者の負担が大きくならないのが魅力です。極端な話、見出し要素と段落要素だけでマークアップされてても、好しとする(見出しと段落だけでも、素のテキストよりは読みやすくなるでしょう)わけで、箇条書きが段落としてマークアップされていても、UA の視覚整形による理解の促進は(どうにか)確保できるので、より細分化して制作者の負担を増やすより、好ましいと思うのです。

もちろん、妥当な要素が存在するのなら、なるべく細かくマークアップした方が、より理解を促進するでしょうが、あまり細分化するのは、HTML としては無意味な気もするのです。

ところで、視覚整形だけを考えた場合は、不思議マークアップも容認出来るのですが、最初の再利用のしやすさという点で、障害となるので推奨できないのは言うまでもありません。


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