Go! Show! Dah-Hummer!


2nd 学生時代

ゴショウ・ダハマの消えちまった兄貴だが、もし知ってる人がいたら連絡してくれ。

仮面ライダー・ストロンガーが、兄貴と呼ばれていたらしいが、別人だろう。ま、話はさておき、前回彼ゴショウ・ダハマの生い立ちなぞを語ったが、今夜は、その後の彼について話そう。

彼の少年時代については、非常に資料が少ない。R & Rが彼に何かを約束する1974年の夏までの資料が意外と少ないのだ。(何を約束したの?)幼稚園・小学校・中学校までは、ほとんど判明していないし、彼も語りたがらない。

野球少年だった。ベースボールキッズと読んでくれ、と彼は言ってる。とにかく親父に成り代わった兄貴に、無事に育ててもらってたらしい、としか言えない。とりあえず高校には入学した。が、そもそも、高校受験の一番大切な時期に、彼にとって人生の一大事があった。それは、初めて買ったレコード「Ticket to ride」と、通りのウィンドウ (MSではない)で見たギターだった。受験を間近に控えた15歳の彼にとって、それらは、その後の運命を大きく変えてしまったのだった。(稲妻が駆け抜けたらしい)ただ、まじめな彼は、無難な高校へ入学はしたのだが……。

「高校では、クラスメートはいかれたハナタレばかりで、ダンスか女か、単車、ディスコ、喧嘩、煙草(-。-)y-゚゚゚、退屈で死にそうな授業。いつも窓の外を見てるだけだった。窓の外、基地のフェンスの向こうに星条旗が揺れ、爆撃機の轟音で窓が震えた17歳。学校のやることは決まってた。なにかあれば、ひとつおぼえの退学。」

とはいうものの、ちゃんと彼女はげっとしていたらしく、体育館の裏で待ち合わせ、兄貴の車(70年型)でロックンロールショー行って、ワインも飲んで2時まで騒いで、うまい言い訳を考え、いつか夜が明けるまで走りたいとは思ってたりなんかもした。

彼はついに16歳の朝、書き置きを机の上に残し、旅に出ます。家出である。荷物はハーモニカ、小銭が少々。ただこの家出は長続きせず、この後も何度か家出するのだが、走り出すまでにはならず、ボストンバッグにラジオと着替え押し込み、退学届と手紙はポケットに入れたまま、明けゆく空を見上げて、

「もう帰ろうか」

と帰ってくることが続いた。家出するたびに、校舎の白い壁に落書き(彼は詩を刻み込んだと言っているが)するので、後始末を、蹉跌の空で壁に向かって、モップと雑巾肩にかざして、後から教師が怒鳴るので、脅えながら掃除してたらしい。それも雨の日に……。

750cc(ナナハン)を手に入れ高速を乗り回してたのもこの頃で、警察に追い回されたこともあった。2年で、いんちき学校を勝手にやめてしまい、デパートでバイト(荷物運び)をしたこともあったが、結局、復学。その後大学をめざして勉強してるのだから、よくわからん奴だ。いずれ、走り出すことになるのだが、それはまだもう少し先のこと。ストレートでは、大学に入学できず、予備校に行くのだけれど、そこでの事件は、また別のおはなし。

高校卒業してこの町出ていくダハマは、結局、兄貴の車を譲り受けたようだ。ラジエター洗ってオイル交換もして、煙草と毛布とギター積んで出て行った。ただ出ていく晩にシーサイドの奴等とファイティングしたらしいが、どういうファイティングだったのかは、資料が発見されていない……。


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