カナかな団の躁鬱

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日記

960 KTM JAPAN を巡るあれこれ

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2006年03月09日 14時09分

2ch バイク板に【KTMに乗ってるが実は不安が隠せないユーザーの数→】というスレが立っている。【KTMジャパン株式会社】が販売店をいくつか(かなり大量という意見も有るけど)切り捨てたことに対する、まあゴミためのような意見が集まっているわけだけど、個人的には、別に不安も無いし困ってもいない。で、この 2ch スレの方は、よく分からない不満や批判が渦巻いちゃっているわけだけれど、匿名掲示板だし、その上、隔離スレだろうから、スレそのものに対する意見は無い。

たぶん、KTM 側の事情もあるだろうし、降りた販売店側の事情もあるだろう。KTM 側の提示した契約条件とかと折合いをつけられず、契約更新に至らなかっただけ、と言えばそれまでだし。

そもそも KTM は、非常に趣味性の高いバイクだ。免許取りました、それでは早速 KTM を買いましょう、とは行かないメーカーである。最近はモタードと呼ばれる、オフロードモデルをベースにオンロード寄りに仕上げたモデルや、その派生モデルから純粋なオンロードモデルまで存在しているけれど、オフロードという現在の日本では市場の小さいジャンルの老舗である。というか、オフロードモデルのブランドと言うべきかもしれない。ということは、日本だけでなく、世界的に見ても縮小傾向にあるオフロードモデルが主戦力なわけだ。当然 KTM としても、縮小していく市場に依存する体制を脱却し、軸足をオンロード側に持っていきたいと考えているのかもしれない。

KTM は、オフロード界では、長年に渡りしっかりとしたブランドを確立している。故に、今までのような販売体制(販売店の選択等諸々)でも、売上を確保できた。しかし、既に国内 4 メーカーは撤退(少なくとも今の国内向けラインナップを見る限り、やる気は感じられないよね)に近いジャンルであり、規模も小さくなり、なおかつ縮小していくと思われる(環境問題とかね)市場である。将来を踏まえて、オンロードモデルに主力を移していきたいと思っても不思議ではない。そして、そうするならば、オンロードのジャンルでもブランドを確立していこうと考えるはずだ。そうなると、旧態依然とした販売体制では無理が有ると KTM JAPAN は判断したのではないか。よって、望んだ事態なのかどうかは別として、冒頭のような販売店の減少につながってしまったのではないかと思われる。

さて、その KTM のオンロードモデル、或いはその近似モデルだけれど、【990 SUPERDUKE】を筆頭に、【950 SUPERMOTO】や【640 LC4 SUPERMOTO】、【625 SMC】がラインナップされている。

990 SUPERDUKE は、ともかくとしても、950 SUPERMOTO や 640 、625 は、おせじにもホイホイと売れるようなバイク(初心者が欲しがるようなバイク、大向こうにウケるようなバイク)ではない。そして、その客層は、今までつき従ってきたユーザー、オフロードライダー達とも一線を画すように思われる。今後、新参者である KTM がオンロードというジャンルで成功していくためには、新しい客層の開拓が重要になっていくだろう。それには、KTM のオンロード界でのブランド、それも、強烈なブランドの確立がカギになると考えられる。しかも、早急に行われなければならない。

一番好いのは、新規に KTM のオンロードモデルのみを販売する店舗を作っていくことだろう。つまり、ブランドを分けてしまうのである。直営店なんてのも、好手かもしれない。が、それには資金面での問題が発生するし、既に実績が有ればともかく、(オンロードにおいては)新参者のメーカーを、専門に取扱う新規の販売店を確保するのは、なかなか困難である。まともな販売店にとって、そんなリスキーなことはしたくないだろうから。

ところで、外国車のメーカーとしては、ブランドをきっちり確立し(まあ、既に世界的に有名だったわけだけど)、客層を絞り、更にブランドを強固なものにしている、KTM にとっては、見習うべき販売体制を敷いているメーカーが有る。何処とは言わないが、そのビジネスモデルを、現行の販売店に対し当て嵌めていくのが、現状最良の妥協点と KTM JAPAN は考えたのかもしれない。が、笛吹けど踊らずだった、というのが件の販売店減少だったのではないかと思う。

KTM JAPAN の中の人も大変なんだよ、ということで。まあ、勝手な妄想だし、実際のところは分からないけれど。

いずれにせよ、極端に不安になる要素が有るとは思われず、バイクの素性としては最高の部類なわけで、欲しいと思ったら買いだよと、つけくわえておこう。


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