カナかな団の躁鬱

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日記

826 46 周目 1 コーナーの判断

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年06月03日 16時15分

引き続き、F1 ヨーロッパ GP の話。

1 コーナーでの接触の布石は、スタート直後にあったように思う。クリアな路面では無い、セカンドポジションからのスタートだった佐藤琢磨は、若干出遅れ、1 コーナー突入でポジションを上げることになった。ブレーキングを大きく遅らせ、空いているイン側を真っ直ぐに突っ込み、相当な速度で 1 コーナーに侵入。たしか 2 台ほど、かわしたはずだ。この時、接触してレース終了になってもおかしくなかった。しかし、無事 1 コーナーをクリア。順位を上げた。

46 周目の 1 コーナーも似たような状況だった。最終コーナー立上がりでは、2 位バリチェロとは、まだ差があったのだが、1 コーナー侵入のブレーキングを大きく遅らせ、スタート直後同様、ほぼクリッピングポイントでバリチェロに並び、彼を押さえたまま立ち上がれるはずだった。が、今度は上手くいかず、接触。佐藤琢磨はフロントウィングを大破、結果、順位を落とすことになったわけだ。

たぶん、スタート直後と 46 周目の違いは、ほんの僅かなのだと思う。1/100 秒か、1/1000 秒遅かっただけなのかもしれない。バリチェロが、イン側に侵入してくる佐藤琢磨を認識するタイミング、彼がフェラーリをクリッピングに持っていくタイミング、それらが微妙にずれていたがために、ああいう結果を招いたのだろう。

あの周回でオーバテイクしようとしたのは、良い判断であったかもしれない。後方との差がまだ有ると思っていたバリチェロは、この周回で仕掛けてくるとは思ってなかっただろう(観ていた私も思わなかった)し、油断していたはずで、そこにつけいる隙は十分有った。おそらく、この周回で仕掛けずに、差が縮まった状態で周回を重ねれば、バリチェロは十分後方に注意し、そう易々と順位を譲るような走りをするはずもなく、琢磨が 2 位のポジションを得るには、もっと危険な賭けに出なければならなかったかも知れず、そういう意味では非常に好いタイミングで仕掛けたと言えるだろう。

あの周回での仕掛けに、異論は無い。ただ、その一瞬に間に合わなかっただけの話だ。それは、佐藤琢磨の失敗だった。判断の誤りで有ったと、私は思う。そして、その一瞬を適確に判断できるのが、トップドライバーなのだと思う。つまり、まだ、道は険しいと。


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